定年後に「これからの収入は年金だけ」と考えると、預金が少しずつ減っていく不安を感じる人は少なくありません。毎月の年金額は大きく増えにくい一方で、食費、光熱費、医療費、住まいの修繕費などは増える可能性があります。

そのため、年金生活に入ってから「預金だけで本当に大丈夫なのか」「株式投資や新NISAも考えた方がいいのか」と気になり始める夫婦もいます。

実際、年金生活に不安が少ない人は、すべてのお金を預金に置きっぱなしにするのではなく、生活を守るお金と、将来のために育てるお金を分けて考えています。この記事では、年金生活で株式投資を検討する前に知っておきたいお金の分け方、新NISAの考え方、証券口座を選ぶときの注意点をやさしく解説します。

年金生活で株式投資が気になる理由

年金生活の不安は、単に収入が少ないことだけではありません。毎月入ってくるお金がある程度決まっている一方で、出ていくお金が読みにくいことが大きな理由です。

年金収入は大きく増えにくい

現役時代であれば、昇給、賞与、残業代、副業などで収入を増やす選択肢がありました。しかし年金生活では、毎月の収入が大きく増えることはあまり期待できません。

一方で、食料品や日用品の値上がりが続けば、同じ生活をしていても支出は増えます。光熱費や医療費、住宅の修繕費なども、年齢を重ねるほど負担になりやすい項目です。

預金だけでは物価上昇に弱い

預金は安心感があります。すぐに使えるお金を預金で持っておくことは、年金生活ではとても大切です。

ただし、すべてのお金を預金だけに置いておけば安心とは限りません。物価が上がると、同じ100万円でも買えるものが少なくなるからです。

そこで、余裕資金の一部を株式投資や投資信託、新NISAで運用する考え方が選択肢になります。

大切なのは「増やす」より「守りながら育てる」こと

株式投資は預金とは違い、元本保証ではありません。価格が上がることもあれば、下がることもあります。

そのため、年金生活で大切なのは、短期間で大きく増やそうとすることではありません。生活に必要なお金を守りながら、無理のない範囲で将来に備えることです。