AIで決算資料を読む具体的な流れ
ステップ1:決算資料を入手する
まずは、企業の公式サイトにあるIR情報ページや、証券取引所の開示情報などから、決算資料を確認します。
最初に読むなら、決算短信よりも決算説明資料の方がわかりやすい場合があります。図表やグラフが多く、会社側の説明も含まれていることがあるためです。
ただし、会社によって資料の形式は異なります。まずは、直近の決算説明資料や決算短信を用意してみましょう。
ステップ2:AIに要点を整理させる
資料を用意したら、AIに次のように依頼します。
この決算資料を投資初心者向けに整理してください。
次の項目に分けてください。
1. 売上高の変化
2. 営業利益の変化
3. 好調だった事業
4. 苦戦している事業
5. 会社が説明している今後の見通し
6. 投資前に確認したいリスクこのように項目を指定すると、AIの回答が整理されます。
ステップ3:気になる部分を追加で質問する
AIの最初の回答だけで終わらせず、気になる部分は追加で質問しましょう。
たとえば、営業利益が減っているとわかった場合は、次のように聞けます。
営業利益が減った理由を、費用の増加、売上の減少、一時的な要因に分けて説明してください。
資料のどの部分を確認すべきかも教えてください。AIは、1回で完璧な答えを出す道具ではありません。やり取りしながら、必要な情報を掘り下げていく使い方が向いています。
AIの回答をそのまま信じないための確認ポイント
数字は必ず元資料で見る
AIに整理してもらった後でも、売上高、営業利益、純利益、配当、業績予想などの数字は必ず元資料で確認しましょう。
AIが数字を読み間違えることもありますし、単位を取り違える可能性もあります。百万円、億円、前年同期比などの表記にも注意が必要です。
AIの説明がわかりやすいほど、そのまま信じたくなりますが、投資で使う数字は必ず原本に戻ることが大切です。
会社の説明とAIの解釈を分ける
AIは、会社が資料で説明していることに加えて、自分なりの整理や解釈を加えることがあります。
そのため、「会社が実際に書いていること」と「AIが読み取ったこと」は分けて考えましょう。
AIには次のように頼むと、整理しやすくなります。
会社が資料内で明確に説明している内容と、AIによる解釈を分けてください。決算資料をAIで読むときに避けたい使い方
「この会社の株は買い?」と聞く
決算資料を読ませた後に、「では、この会社の株は買いですか」と聞きたくなるかもしれません。
しかし、この聞き方はおすすめできません。AIに売買判断を求めるのではなく、判断材料を整理してもらうことが大切です。
聞くなら、次のような形にしましょう。
この決算資料を見て、投資判断の前に追加で確認すべき点を5つ挙げてください。良い点だけを聞く
企業分析では、良い点だけを見ると判断が偏ります。
AIには、必ず良い点と注意点の両方を聞きましょう。
この企業の決算資料から、評価できる点と注意すべき点を分けて整理してください。
投資初心者にもわかる言葉で説明してください。このように聞くと、バランスの取れた見方をしやすくなります。
決算資料は「全部読む」より「変化に気づく」ことから始める
初心者は会社の調子を見る意識でよい
決算資料という言葉を聞くと、難しい会計知識が必要に感じるかもしれません。
しかし、初心者のうちは、まず「会社の調子を見る」くらいの意識で十分です。
売上は増えているのか。利益は残っているのか。会社は今後に自信を持っているのか。どんなリスクがあるのか。こうした点を確認するだけでも、企業を見る目は変わります。
AIは最初の理解を助ける相棒になる
決算資料を読む力は、一度で身につくものではありません。
最初はAIに整理してもらい、気になるところだけ元資料で確認する。この流れを繰り返すことで、少しずつ資料に慣れていけます。
大切なのは、AIに投資判断を任せることではありません。AIを使って、これまで避けていた資料に近づくことです。
文字だらけの決算資料も、AIに手伝ってもらえば、最初の一歩は踏み出しやすくなります。
次回は、SNSやYouTubeで見かける「この株が熱い」という情報を、AIでどう確認するかを見ていきます。





