詰む仕事3:派遣社員・契約社員のまま

3つ目は、派遣社員や契約社員として専門性のないまま年齢を重ねることです。これは特定の職種というより、雇用形態の問題ですが、非常に多くの人が陥りやすい落とし穴です。

なぜ詰むのか

派遣社員や契約社員の最大のリスクは、契約更新の保証がないことです。特に40代・50代になると、契約が終了した際に次の職を見つけるのが格段に難しくなります。企業側は「若い人のほうが使いやすい」と考えるため、年齢が上がるほど不利になるのです。

厚生労働省の調査によると、45歳以上の中途採用について「あまり採用は考えていない」と回答した企業は48.9%にのぼります。「良い人材であれば採用したい」が39.8%、「積極的に採用を強化したい」はわずか3.1%です。

老後資金と年金への影響

派遣や契約社員は、正社員に比べてボーナスや昇給の機会が少ないのが一般的です。そのため、長期的に見て収入の成長が見込めず、老後の資金計画が立てにくくなります

さらに深刻なのは、年金受給額への影響です。派遣社員として働いていた期間の厚生年金加入状況によっては、定年退職後の年金が十分でない可能性があります。「今はなんとかなっている」と思っていても、60代・70代になってから生活が苦しくなるリスクがあるのです。

正社員登用のハードル

「いつか正社員になれるだろう」と期待している人もいるかもしれません。確かに、派遣から正社員になった人の約4割は3年以内に登用されています。しかし、年齢が上がるほど登用のハードルは高くなります。40代・50代で正社員登用を狙うのは、現実的にはかなり厳しいと言わざるを得ません。

詰む仕事4:飲食店の現場スタッフ

4つ目は、飲食店の現場で働くスタッフです。特に、店長やエリアマネージャーなどの管理職に上がれないまま、現場で働き続けている人は要注意です。

なぜ詰むのか

飲食店の仕事は、基本的に立ち仕事です。長時間立ち続けることによる足腰への負担は、年齢を重ねるほど大きくなります。さらに、重い鍋や食材を運ぶこともあり、肉体労働の側面も無視できません。

また、飲食業界は長時間労働が常態化している傾向があります。立ち仕事と長時間労働の組み合わせは、体力的に非常にきつく、「体力的に厳しい人は短期間で辞めてしまう」というのが現実です。

低賃金の問題

飲食店スタッフの平均年収は300万円〜360万円程度と言われています。日本の平均年収と比べると低い水準であり、40代・50代になっても大きく上がることは期待できません。

もちろん、役職に就けば給料は上がります。しかし、すべての人が管理職になれるわけではありません。現場スタッフのままでは、キャリアパスの行き止まりに直面することになります。

家族との時間も取りにくい

飲食業界は土日祝日の出勤が基本です。世間が休んでいるときに働き、世間が働いているときに休む生活が続きます。家族との時間が取りにくく、子どもの行事に参加できないことも珍しくありません。

飲食業界からの転職理由としてよく挙がるのは、「労働時間が長い」「体力的に厳しい」「賃金が低い」の3つです。これらの問題は、年齢を重ねるほど深刻になっていきます。

飲食業界で詰まないために

飲食業界で働き続けるなら、早い段階で管理職を目指すことが重要です。店長やエリアマネージャーになれば、現場での肉体労働から離れることができます。また、調理師免許やソムリエなどの資格を取得して、専門性を高めることも有効です。

一方、飲食業界から離れることを考えているなら、事務職や営業職など、体力的な負担が少ない職種への転職を検討しましょう。飲食業界で培った接客スキルやコミュニケーション能力は、他の業界でも評価されることがあります。ただし、転職するなら40代前半までがリミットと考えておいたほうがよいでしょう。