「老後のために投資を始めないと不安」「このまま貯金だけでは足りないかもしれない」と感じて、投資に興味を持つ方が増えています。一方で、焦って投資を始めた結果、大きな損失を抱えてしまい、老後の生活がかえって苦しくなるケースも指摘されています。ここでは、老後破産につながりかねない投資の落とし穴と、資産を守りながら投資と付き合うための基本を、初心者向けに整理します。
老後資金と投資の関係を整理する
老後の生活は、公的年金と、自分で用意した貯蓄や投資資産の組み合わせで支えるのが一般的です。
長寿化が進む中で、退職後の期間は数十年に及ぶことも珍しくありません。そのため、現役時代から計画的に資産形成を行うことや、退職後も一定の範囲で資産運用を続けていくことの重要性が、金融庁の資料などでも指摘されています。
問題となるのは、「老後が不安だから」という理由だけで、リスクの大きさを十分に理解しないまま高リスクの商品に大きなお金を投じてしまう場合や、生活費や緊急資金まで投資に回してしまう場合です。こうした行動は、期待していたのとは逆に、老後破産を近づけてしまう可能性があります。




